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セラフィック・ブリーズ 第四話・質問 コレキヨ「とりあえず、2〜3日安静だね。あとの二人はまだ予断を許さない状況だけど。」 コレキヨは病室から出てくると、アートンを連れて戻っていたファイに向かってそう言った。 ファイ「ねぇ、ちょっと質問してきてもいい?」 コレキヨ「う〜ん。ま、今は落ちついているからいいかな。でも、無理はさせないでね。」 ファイ「おっけ〜。」 アートン「わたしも聞こう。」 病室に入ると、目を覚ましている学生の姿が見えた。 リチャードともう一人の学生はその奥で意識不明のままだ。 ファイ「話せる?」 学生「…はい。…ここは?」 アートン「フロントコーストの診療所だ。」 学生「!?アートン将軍!…統括将軍様直々の救助隊ですか。」 これだけで、状況を把握してしまうとは、弱ってはいてもさすがに頭の回転は速い。 学生「よほどの緊急事態だったのですね?いったいなにが起こったのでしょう。」 ファイ「それを解明するために、あなたに質問があるの。」 学生「…あなたは?」 ファイ「あたしはファイ。おせっかいな看護婦ってとこかな?」 学生「そうですか。それで質問とはいったい…?」 ファイ「とりあえず、気を失う直前の事を覚えてたら教えて欲しいんだけど。」 最初に気を失ったのは、博士でした。 きっとあの坑道に何らかの原因があるのでしょう。 博士は、主に町の方で雑務をこなしていたわたしたちよりずっと長く坑道にいましたから。 当初は長旅と調査の疲労で倒れたものだと思い、 看病をしつつわたしたちで調査を続けていました。 しかし、わたしたちも一日ごとに体調が悪くなり、それでも作業を続けていました。 そのあとの記憶はありません。気がついたらここにいたのです。 ファイ「ふ〜ん。なるほどね。」 アートン「なにかわかったのか?」 ファイ「ううん。全然。ま、坑道に秘密があるのはまちがいないわね。」 学生「すみませんが、休ませていただいてよろしいですか?」 ファイ「あ、ごめんごめん。ありがとね。」 病室から出ると、コレキヨがファイに話し掛ける。 コレキヨ「行くんだろ?」 ファイ「もちろん。」 アートン「どこにだ?」 ファイ「決まってるでしょ?カラコム鉱山よ。」 アートン「それはダメだ。カラコム鉱山は立ち入り禁止とする。」 ファイ「え〜?だって行かないとなにもわからないじゃない。」 アートン「無駄だ。書状に記したから、じきに国王からの封鎖令も出るだろう。」 ファイ「あ、そ。しょーがないね。」 一段落ついたので、アートンは宿へ戻っていった。 コレキヨ「…やっぱ、長く付き合わないとファイの事はわからないよね。」 ファイ「さすがにコレキヨにはわかったみたいね。」 コレキヨ「そりゃそうだ。で、どうやっていくつもり?」 ファイ「う〜ん。どしよ?飛空艇じゃないとさすがにつらいしね。」 コレキヨ「あれ?カラコム鉱山にはどうやっていったの?」 ファイ「お〜。鋭いとこ突くじゃない。」 コレキヨ「やっぱなんか隠してたか。」 ファイ「ま、明日見せてあげるわ。楽しみにしてて。」 コレキヨ「ファイがそういうって事は、かなりすごいことなんだろうね。ワクワクするなぁ。」 次の日の朝、アートンが気付く前に出発することにした。 約束のナットウを朝食に準備を終えたファイは、『カラコム鉱山へ行った方法』を見せるため、 コレキヨを連れて診療所の裏庭に出た。 ファイ「これが実用化されれば、飛空艇は必要なくなるかもしれない。ってほどすごいわよ。」 コレキヨ「?何もないけど?」 ファイ「ここに入ってるよ。」 と、ファイはポケットから何かを取り出した。 読み物コーナーへ |